最終章

 

旅の終わり東京へ

山陰路、北陸路を経て東京へじわじわと近づいていく。

10月信州白馬乗鞍高原ロッジ「新雪館」へ

昨年3月お邪魔させてもらった時は一面の銀世界、

スキーヤーでごった返していたものだったが

今は秋の静寂の中。高度を上げるにつれ棚田が広がり実りの秋になっている。

「新雪館」のおやじさん。奥さんも喜んで出迎えてくれ笑顔が一杯。

夜は銘酒「白馬錦」を飲みながら話が尽きない。

翌日からはきのこ狩りの毎日。落葉松、白樺、ぶなの林には

あちこちにシメジ、クリタケなどが生えている。

時々まむしも出たりしたがこれも土産に持って帰る。

夜キノコ汁を食べながら飲む酒のなんと美味しいこと!!

まむしはおやじさんと焼いて食べたがなかなかのものであった。

 

10月24日 白馬連峰に初雪!

朝起きると新雪が白馬、五竜、鹿島槍に輝いている。

おりからの紅葉とのコントラストが見事な素晴らしい眺め。

長かった旅も終わが近づいている。

最初の秋は十和田湖、二度目の秋は上高地、

そして三度目の秋をこの白馬で迎えている・・・・

 

11月碓氷峠を越えていよいよ東京へ

昨年の6月東京へ行った時は心細い限りであったが

今は展覧会を開くために近づいている。

準備も着々と進んでいてゴールも近い。

 

12月8日 展覧会前夜、新宿小田急デパート。

北帰行も会場に飾るのでグランドギャラリーのある11階まで

貨物用のエレベーターで上げることになったのだが

ここで問題が発生!

耕運機の方はピンを抜いてトレーラーからはずしてエレベーターに楽々と入ったのだが

トレーラーが長すぎて入らないのだ・・・

やむなく大勢のアルバイトと一緒に階段を押して引っ張り上げることになってしまった。

ゆっくりゆっくり北帰行は階段を上がっていく。

途中怪我人も出たがとうとう11階に到着。終わった!!

これで俺の長い旅も終わったのだ!!

グランドギャラリーの広さは150坪で80枚の油絵、多くの写真を飾ることが出来る。

わずか5日間であったがマスコミに取り上げられたお陰で会場は連日大盛況のにぎわい。

小田急の調べではのべ2万5千人の入場者があったとの事。

こうして本当のような嘘のようなやっぱり本当の夢のような旅は終わりました。

 

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